ケアマネからのスキルアップ!社会福祉士を狙うべき理由と取得方法を解説!
ケアマネは基礎資格を持ち、その資格を土台としてケアマネジャーとして活躍しています。
その中でもケアマネの多くは下記グラフの様に介護福祉士を持っています。
- 介護福祉士 54.8%
- 看護師 15.2%
- 社会福祉士 7.5%
半数以上が介護福祉士です。看護師も合わせると70%を超えます。
ケアマネジャーの仕事は相談援助の仕事が中心となり看護師や介護福祉士で働いていた多くの方は、今まで現場で働いていたことが十分に結び付きにくい業務内容になることもあります。
現場の介護からいきなり相談援助の仕事となり、業務では複雑な制度や幅広いニーズに対応することに悩まれている方も多いです。
以前の厚労省の調査でも【自分の能力や資質に不安がある】と答えた方も40%を超えています。
多くの方が業務に不安を抱えて仕事をしています。
社会福祉士はケアマネとして自信を持てるようになるための資格としてはど真ん中の資格です。
仕事の中で自分の能力を上げていきたいと考えたり、悩むことが多いなと考えている場合は社会福祉士の資格取得を考えて見てください。
社会福祉士は、福祉の現場でさらなる専門性と知識を身につけ、幅広い相談支援が可能になります。
- ケアマネが社会福祉士を取得するメリット、デメリット
- ケアマネから社会福祉士の受験資格、受験方法、取得方法
- 社会福祉士の国家試験の勉強方法
ケアマネとしてのキャリアアップを目指し、より多角的な視点で支援できる力を磨くために、今こそ社会福祉士の資格を取得してみませんか?
このタイミングでぜひ、ケアマネとしてのスキルを向上しながら今後のキャリアアップを目指してください。
社会福祉士の専門分野は?
ソーシャルワークの実践
社会福祉士は「ソーシャルワークの専門職」として位置づけられています。
- 人(援助者)と環境(他者・物・制度・自然など)の交互作用する接点に介入する
- 双方の間にある「障壁」を取り除き、問題解決を図る
- 問題解決後も、良好な状態を維持できるよう支援する
簡単に言ってしまえば、人と環境の間に立ち、橋渡しをする専門家です。
ケアマネは介護保険制度という環境を使いますが、社会福祉士は範囲が広いです。
なんだか、ケアマネと似ていますよね。
幅広い知識と調整能力
- 福祉・医療・行政など幅広い分野の知識を有する
- 多様な機関や専門職との連絡・調整役として機能する
社会福祉士のスキルのメインは幅広い知識と調整役です。
ケアマネと似ている部分も多いですよね。
社会福祉士の活動場所
- 医療機関
- 介護施設
- 地域包括支援センター
- 障害者施設
- 児童養護施設
- 行政機関
- 社会福祉協議会
- 法テラス
- 刑務所 など
包括的な支援
- 高齢者
- 障害者
- ひとり親家庭
- 生活困窮者 など
社会福祉士の対象者は、身体・精神・経済的にハンディキャップを抱える人々など、幅広く、包括的な支援を行います。
高齢者分野だけにとらわれず、すごくフィールドが広い職種です。
専門的な相談援助
社会福祉士は「相談に応じて調整などの援助を行う福祉専門職」として、専門的な相談援助を行います。
ケアマネも相談を受けて調整を行う専門職です。
社会福祉士同様、利用者の状況を把握し、最適な支援方法を提案・実行する能力が求められます。
社会福祉士の専門性は、これらの要素を総合的に活用し、クライアントの生活の質の向上と社会参加の促進を目指すところにあります。
社会福祉士は相談援助を専門的に学習するのでケアマネの仕事とすごく似ている部分も多いですね。
ケアマネが社会福祉士を取得するメリット
幅広い支援の提供が可能になる
社会福祉士は、介護だけでなく、生活困窮や障害者支援、児童福祉など、より多様な分野で支援を提供できます。
ケアマネジャーとしての知識に加え、福祉全般に関する知識を持つことで、利用者の多様なニーズに対応できるようになります。
福祉全般を知ること、制度を知ることで利用者ニーズを満たせるようになります。
知識が増えればケアマネの仕事がすごく楽になるはずです。
相談支援のスキル向上
社会福祉士の資格では、専門的な相談支援のスキルが身につきます。
個別のケースに対して、法的な知識や社会資源を活用した包括的なサポートを提供する能力が高まるため、ケアマネジャーの業務でも役立ちます。
利用者ニーズが引き出せれば支援がスムーズにいきますよね。その引き出し方など、社会福祉士では学習できますよ。
法制度に関する知識の拡充
社会福祉士の資格取得過程では、福祉関連の法律や制度の理解が求められ、学習する必要があります。
この知識は、利用者が受けられる支援の幅を広げるだけでなく、適切な助言や制度活用を行うための基盤となります。
介護保険以外の法制度を知っていると多様な悩みに対応できるのですごく有利になります。
就職など、キャリアの選択肢が広がる
- 福祉施設
- 自治体
- 地域包括支援支援センター
- 病院
- 学校 など
現在の法人でも資格取得で、新たな役職や責任のあるポジションを目指すこともできます。
今後の長期的なキャリア形成に有利です。
ケアマネとして転職するにしても、新たな仕事をするにしても有利のに働きます。
将来的にも資格取得は自分を助けてくれますよ。
より高度なアセスメント能力
社会福祉士としての学習や試験を通じて、利用者の生活全般にわたるニーズをアセスメントするスキルがより向上します。
ケアマネ業務では、より的確で個別化されたケアプランの作成が可能になります。
今までより広い視野でニーズが導き出せるようになりますよ。
専門職としての信頼性向上
社会福祉士の資格を持つことで、専門職としての信頼性や社会的な評価が高まります。
これは、利用者やその家族、他の専門職との関係においても、安心感が得られ、大きなメリットとなります。
国家資格である社会福祉士は社会的な評価も高いです。
資格を保有することは一定のレベル以上の知識や技術を担保しているので信頼性が増しますね。
ケアマネが社会福祉士を取得するデメリット
資格取得までの負担(時間・費用)
社会福祉士の資格を取得するためには、指定の養成施設での学習や国家試験の合格が必要です。
この過程には時間と費用がかかります。
働きながら資格を目指す場合、仕事と学業の両立が難しいと感じることがあるかもしれません。
国家試験の難易度
社会福祉士の国家試験は一定の難易度があり、十分な学習時間と試験対策が必要です。
介護福祉士とは異なる知識分野も多く含まれており、法律や制度、相談援助の理論などを深く理解する必要があります。
社会福祉士の試験に合格するための勉強時間は、300時間程度が目安。1日2時間勉強すれば約5ヵ月、 1日1時間勉強すれば10ヵ月ほど。
そのため、合格に向けた準備が精神的な負担になることもあります。
- 社会福祉士 300時間
- 介護福祉士 250時間
- 介護支援専門員 200時間
- 社会福祉士 44.2%
- 介護福祉士 84.3%
- 介護支援専門員 21%
社会福祉士は難しい試験ですがケアマネの約2倍の合格率。
学習時間は介護福祉士より50時間増やせば合格圏内に入ります。
難しい試験ですが、受からない事はありませんよ。
直接的な収入アップにつながりにくい
社会福祉士の資格を取得しても、必ずしもすぐに給料や待遇が大幅に改善されるとは限りません。
多くの職場では、ケアマネジャーの業務が中心となる場合、資格取得後も役割が大きく変わらないケースもあります。
したがって、即座に収入アップを期待するのは難しいかもしれません。
資格取得後に社会福祉士の手当が付く場所へ転職することも可能です。
職場によっては2万円以上つくところもありますよ。
年24万円のアップはかなり大きいです。
資格取得後の職務範囲の調整
社会福祉士の資格を持つことで、より多くの役割や責任が期待されることがあります。
これはプラス面でもありますが、一方で、職場によっては資格取得後に業務の範囲が広がり、負担が増える可能性もあります。
自分の業務範囲が曖昧になり、仕事量が増えることでストレスが増すことも考えられます。
自分の意図しない人事命令を受けた場合、拒否できればいいのですが、できない場合が困ります。
資格を取得したあとですので、転職なども視野に入れてもいいかと思います。
ケアマネの資格とのバランス
ケアマネジャーとして働けば、社会福祉士としての知識・スキルを幅広く活用することが機会は少ないです。
制度や福祉の幅広い分野に対応する社会福祉士としてのスキルを活用する機会が、ケアマネ業務では制限されることもあり、学んだ内容を実務に活かしきれない可能性があります。
介護保険制度のケアマネと社会福祉全般の社会福祉士。
扱う部分が社会福祉士は広いのでケアマネ業では物足りなさを感じられる方も多いです。
社会福祉士を取得するためのルート
社会福祉士の取得ルートの図解を用意しています。
ケアマネの実務経験であれば一番右側となります。
実務経験の確認
ケアマネジャーとしての業務は、社会福祉士の受験資格として認められる【相談援助実務】に該当します。
4年以上の実務経験が必要です。
指定科目の履修
ケアマネなどの実務経験者は、以下の指定科目を一般養成施設で履修する必要があります。
- 社会福祉原論
- 社会保障論
- 公的扶助論
- 地域福祉論
- 社会福祉調査論
- 福祉サービスの組織と経営
- 社会福祉援助技術論
一般養成施設の選択
指定科目を履修するために、通信教育を提供している一般養成施設を選びます。これにより、働きながら学ぶことが可能です。
ケアマネの実務経験のみであれば1年6ヶ月のコースです。
→学費の最大70%が給付される 厚生労働省の専門実践教育訓練給付制度指定講座
受験申請
必要な実務経験と指定科目の履修が完了したら、社会福祉士国家試験の受験申請を行います。
インターネットによる申し込みができるようになっていますので資料請求なども必要なくなりました。
資格取得ルートのシュミレーション
今からケアマネの実務経験で資格取得するための時期をシュミレーションをしてみました。
参考にしてください。
社会福祉士を取得するための勉強方法
社会福祉士資格を取得するための具体的な勉強方法について、以下にいくつかのポイントをまとめます。
通信講座が終わり、国家試験へ向けての勉強方法となります。
社会福祉士の合格率は約44%です。
ケアマネより合格率は高いので受からない試験ではありません。
しっかり対策していれば受かる試験ですので合格を目指して学習していきましょう。
学習時間の確保
日々忙しい中で、学習時間を確保することが最も重要です。
社会福祉士試験に合格するためには、約300時間の勉強時間が目安とされています。毎日2時間程度の学習を5ヶ月間続けることで、この目標に到達できます。
計画を立てて学習時間の確保を目指しましょう。
今まで養成施設のレポートなどで時間を確保してきていると思います。
その流れで学習を進めていくことができると思いますよ。
計画的な学習
試験範囲が広いため、計画的に学習を進めることが重要です。
各科目に適切な時間配分を行い、苦手分野にはより多くの時間を割り当てるようにしましょう。
過去問の活用
過去問題は試験対策の要となります。過去問を繰り返し解くことで、以下のメリットがあります。
- 試験傾向の把握
- 重要な範囲や項目の理解
- 問題の言い回しに慣れる
- 知識の定着
- 苦手分野の克服
試験は問題を解くことで合格できます。問題を解く練習を繰り返しやりましょう。
テキストばかり読んで問題を解くことが少ないのでは合格率も下がってしまいます。
テキストの選択
様々なテキストが出版されています。どのテキストでも試験は合格できるレベルまで持っていくことができるものです。
その中でも問題集と解説などが一体的になっているものの方が学習効率が良いです。
時間を効率的に使うために多くの方が学んでいるテキストや使いやすいものを選択しましょう。
通信講座の利用
働きながら学ぶ場合、通信講座を利用することで効率的に学習を進められます。
効率と内容を加味すれば講座が一番合格への近道です。
金銭的な負担がかかりますが、テキストをたくさん買うことや自分で調べることなどの苦労を加味すれば十分元は取れます。
まとめ
社会福祉士は難しい試験ですが取得すると更新はないので一生モノの資格となります。
今後、ケアマネとして仕事をするにあたって絶対に味方になってくれる資格です。
- 幅広い知識でケアマネ業務の大きな助けになる
- 転職等の幅が広がる
- 年収アップが見込める
- 社会福祉士受験資格のための補助金も利用でき、お得に学習できる
ケアマネとして働く際にも幅広い知識を持ち制度に深い理解を持つことで利用者の課題を解決できるようになります。
知識を蓄え、制度を深く理解することで全体的な解像度が上がっています。
知っていることが多くなるとケアマネの仕事がやりやすくなりますよ。
ケアマネとして、介護保険制度以外にも社会保険を組み合わせることでニーズを解消できるようになっていきます。
4年制大学などを出てから取得するルートが多いのですが、ケアマネであれば実務経験で取れる資格なのでぜひこれからのために取得を目指してみて下さい。
転職や昇給等へも有利に働くと思いますので一度は考えてぜひ、取得のための行動を起こしてみてください。