高齢者の迷子、徘徊の対策。AirTagの使い方やメリット・デメリットを解説
最近、よく相談を受ける中で、自分の親が物忘れなどが多くなってきて、これからの家での生活が心配といったことを話される方も多くなってきています。
社会的にも高齢者の徘徊、帰宅困難などは問題視されていますし、家族としても親が家からいなくなった際にどう対応したらいいか困りますよね。
実は社会的にも行方不明になる方も急激に多くなってきていて対策も急ピッチですが、なかなか進んでいないです。
公的な制度も使いながら、必要な部分を個々で対応していくことが必要となっています。
制度は全体に対してあるものでかゆいところに手が届かない感じの、個々に当てはまる制度が少ない事もあります。
そして、個々の対策といっても実際は相談機関に相談していきながら対応していくこととなりますが、担当者によって対応が大きく変わることが多いです。
徘徊等へも自分でも対応策を検討して、今後に備えるために対策していくことができるようにしていきましょう。
対策の中で有効な方法にAirTagがあります。
Appleの製品であり、徘徊対策へ使われている方もかなり多いです。
この記事を読んでAirTagを徘徊や帰宅困難への対策に役立てていただければ幸いです。
AirTagとは
そもそもAirTagとはどんなものなのでしょうか?
AirTagはAppleが販売している紛失防止のタグで、純正アプリの「探す」で場所を知ることができます。
AirTagは500円玉くらいのサイズの機器です。
- 直径: 31.9 mm
- 厚さ: 8.00 mm
- 重量: 11 g
これにキーホルダーなどになるケースを付けたり、カバンに入れたりして使います。
AirTagは、あなたの持ち物をあっという間に見つけます。
鍵に付ける。バッグに入れる。それだけで「探す」アプリが
あなたの持ち物を探し出します。これは、Apple製デバイスを
追跡したり、友だちや家族の場所を知るための方法と同じです。
物を無くさないようにその物につけておけば場所がわかる道具がAirTagです。
電源は市販のボタン電池で約1年位とかなり優秀なバッテリーの持ちです。
AirTagの仕組み
AirTagはこれ自体が場所を知らせる機能はありません。
世の中のみんなが持っているiphoneとつながり場所を教えてくれる機器となります。
iphoneは電波で世界とつながっています。
その世の中のiphoneとAirTagがBluetoothという電波でつながることによってAirTagの場所が分かる仕組みです。
あなたのAirTagは、近くにある「探す」ネットワーク上のデバイスが検知できるように、安全なBluetooth信号を送信します。
すると、信号を受け取ったデバイスは、AirTagの位置情報をiCloudに送信。
あなたは「探す」アプリを開いてマップ上で確認できるというわけです。
このプロセスは完全に匿名で行われ、情報は暗号化されるので、あなたのプライバシーは守られたまま。効率も良いので、バッテリー残量やデータ使用量を心配する必要はありません。
スマホのロックを解除するパスワードなど、これはApple側では解除できないらしいです。そのくらい個人情報を厳重に守っています。
AirTagが場所を教えてくれる条件
iphoneなどとつながるAirTagです。
常時通信しているわけではなく、iphoneなどと通信した時に場所が分かる仕組みなので人がいない場所などは通信してくれません。
田舎の誰ともすれ違わない場所などでは効果が薄いことも多いです。
逆に人が多い場所などでは効果を強く発揮することができます。
あくまでここにいた。といった目安になるものとして使用することができそうです。
AirTagの使い方
AirTagの使い方は簡単です。
AirTagをiphoneやipadに近づけるだけで反応して接続できます。
AirTagに名前を付けてAppleIDに登録すれば完了です。
その他にも、「探す」アプリを開いて追加ボタン(+)をタップしてAirTagを追加すれば完了です。
Appleデバイスであれば簡単に接続でき、利用できます。
AirTag を追加する
AirTag を iPhone または iPad に近付け、「接続」をタップします。AirTag を複数持っていて、「複数の AirTag が検出されました」というアラートが表示される場合は、AirTag を一度に 1 つずつデバイスに近付けるようにしてください。
AirTag に名前を付けて、「続ける」をタップします。
AirTag を Apple ID に登録するには、もう一度「続ける」をタップします。
「完了」をタップします。
「探す」で AirTag を追加することもできます。「持ち物を探す」をタップし、追加ボタン をタップした後、「AirTag を追加」をタップします。
AirTag (または他社製品) を追加したら、鍵などを貸した相手と共有することもできます。そうしておけば、貸した相手も持ち物を探せるようになります。
AirTagの便利な使い方
迷子になったり家に帰ってこられないお年寄りなどへの使い方の提案です。
携帯するための工夫
普段持って行くものに入れたりつけておくことが良いです。
特に認知症の症状などがある方はものを持って出かけないこともあります。
外出時は常に杖を持って出るようにするなど、普段から意識的にアプローチをしておくととても良いです。
杖やバッグへはキーホルダー型のケースが便利です。
靴へはインソールへ入れるものがありますので検討してみてください。
通信性の工夫
AirTagは持って出かけてもiphoneなどと通信しないと場所が特定できません。
通信もバラバラで常に通信しているわけではありません。
そのため、AirTagを頼りに探す時にはより精度をあげるために2個持ちが効果的です。
使えるiphone等の注意
AirTagはiphoneやipad、macの「探す」アプリから場所を把握することができます。
そのため使用するにはiphoneやipad、macを持っていることが前提となります。
これも古い機種では動かないので注意が必要です。
とはいえ、現在、普通に売ってあるiphoneであれば動くのでそこまで問題ではないと思います。
一応、最新OSが使える機種を選んでください。
2024年現在、iphoneではiOS18に対応する
iphone SE(第2世代)以降
iphone XS/XR 以降を選んでください。
AirTagのデメリット
通信性
AirTagはコンパクトで使い勝手がいいのですが、本体自体に場所を教えてくれる機能がありません。
正確な位置を常に発信し続けられるものではありません。
近くにiPhoneなどがあることが通信の条件になります。
田舎で人通りが無い場所なら場所を特定する事は困難となります。
リアルタイム性の不足
iPhoneと繋がった時に通信するといった特徴から、リアルタイムの場所を知らせる事が苦手な機器です。
3分前の場所であったり、10分前の場所や30分前など時と場合により様々です。
場所の目安としては使えますが、リアルタイム性が少ないのであくまで場所の参考となります。
AirTagのデメリットの対応
デメリットを最小限にするためにはAirTagを二つ以上持つ事をおすすめします。
AirTagはiPhoneと通信しますが、通信しない時も多いです。
二つ持つ事で通信する頻度を上げる事ができます。
それにより、場所の精度が上がります。
また、二つある事でどちらかが通信していれば片方が30分前であってももう片方は5分前などのパターンもあります。
二つある事でよりリアルタイム性が増します。また、足取りもわかるようになります。
デメリットを少なくするためにはふたつ持ちはおすすめしますので検討してみてください。
AirTagの代替「ミマモルGPS」
ミマモルGPSの活用
ミマモルGPSは上手く使うことができれば1番の選択肢です。
レンタルなのでお試しできたり、不要になれば返却できます。
ランニングコストがかかりますのでそこに注意して利用すればいい味方になってくれます。
選ぶなら経済的にも用途的にも【ミマモルGPSミニ】のレンタルプランがオススメです。
まとめ
場所がわからなくなったり迷子の心配がある場合にはAirTagなどの機器を利用することが効率的です。
心配があれば備えておくことは安心につながります。
準備しているに越したことはないので、不安感を取り除くためにも準備は大切です。
しかし、機器には金額をはじめ、メリット、デメリットもありますのでよく調べてから導入することが必要です。
コストや手軽さからAirTagはすごく良いので使ってみてもらいたいなと思います。
しかし、デメリットであるリアルタイム性や田舎での反応なども考慮する必要があります。
その方に合わせた機器を選び、使いやすいものを選んでください。
特に田舎などの場合は通信の問題もありますので代替の機器も検討してみてください。
機器を使用することで介護する家族の皆様が安心感を持って暮らせるようにしてほしいと思っております。